ONE DAY Episode.03 SUMMER VACATION

カラフルなパラソルの下には水の入った青いビニールプール。
プールの中には二人の足と、大きな丸い西瓜。
うちの狭いマンションのベランダで、ただいま二人で夏を満喫中。

「やっぱ夏は、プールだよな」

サングラスして水着を着た恭介は、せまいプールの中を落ち着きなく行ったり来たりしている。

「ビニールプールだけどね」

木製のベンチに腰掛け、足だけプールに入れて小説を読みながら言った。

「つーかさ、なんで水着を着ない。着ようぜ水着」
「そんなの買ってないよ」
「マジで?!」
「だって、買ったって行けないじゃない」
「そうだけどさぁ、買おうよ。水着。俺、ビキニ希望」
「絶対着ないし」
「だよなぁ〜、もっとこう………なっ」

恭介は私の胸を見ながら言った。

「ば―――か」

バシャっと足でプールの水をはね上げ、恭介にかけた。

「お、やる気か?」

恭介も同じように水を蹴るように足をあげて私にかけてきた。

「もぉ、やめてよ。本が濡れるじゃない」
「こんな時まで本読んでるのが悪いんだよ。そんなに俺といるのつまんねえの?」

寂しげな瞳をして恭介は言った。

「え……?」

そんなつもりなかっただけに戸惑う。

「冗談だよ。そんな真剣に悩むなよ」
「……ごめん。だけど、そうだよね。せっかく一緒にいるんだしね」

私は手にしていた小説を閉じた。

「――ということで、スイカ割りでもしちゃう?」

恭介はスイカを抱えて言った。

「やっぱり……スイカは割るんだ」
「あったりまえだろ。スイカと言ったらスイカ割りに決まってんだろ」